2017年10月25日水曜日

No134 魚供養祭、底質改良剤の散布

こんにちは、お久しぶりです!先日の台風は規模が大きかったですが、影響はなかったでしょうか?
今回は、魚供養祭および底質改良剤の散布についてお伝えします!

1011日に魚供養祭を執り行いました。生産過程で〆たり斃死したりした魚を供養するために、年に一度行っています。


魚の供養とともに、豊かな自然へ感謝するほか、この一年も無事に生産できるよう従業員の安全祈願も行います。自然環境を守り、豊かにしていきたいとの考えは創業者の意思であるとともに、水産事業部の発足の元でもあります。

また、1020日には、浦ノ内漁場にて底質改良剤の散布を行いました。漁場の底質や水質の改善、およびpH調整を目的とした取り組みです。当日は生憎の天気で時折小雨が降っていましたが、そのような天気の中でも深浦の作業場には湾内の養殖業者の方々が来て下さり、散布にご協力いただきました。
 
春仔マダイの生産や親魚養成で使用している漁場など、普段から生産に関わる場所へ重点的に散布を行いました。柏島および古満目漁場でもそれぞれ散布を行う予定です。

今後も環境に配慮しながら、社員一丸となって稚魚作りに取り組んでいきます!

それでは次回の更新もお楽しみに!
 
 
魚供養祭の日に撮影した集合写真です。

2017年10月2日月曜日

No133 シマアジ親魚の陸揚げ、メンテナンス

こんにちは、お久しぶりです!今回はシマアジ親魚の陸揚げとメンテナンスについてお伝えします!

9月末に、次の生産で使用するシマアジ親魚の陸揚げを行いました。
シマアジ親魚は、赤潮等のリスク分散の為、浦ノ内と古満目の2漁場で養成しています。今回は、古満目漁場にて養成していた親魚を浦ノ内養魚場まで水槽車で運び、回遊水槽へ収容しました。

 
陸揚げ直後は慣れないためか同じ箇所をグルグルと回っていましたが、時間が経つと落ち着いて回遊していました。日々の状態に気を付けながら、11月からの採卵に備えます。

また、陸上設備のメンテナンスも行っています。下の写真は、取水用の配管を整備しているところです。今の時期は稚魚がいない為、取水ポンプの稼働を最小限まで抑え、配管の組み直しなどを行っています。

 
稚魚水槽の補修も行っています。老朽化により小さなひび割れが起こっている箇所は、ガラスシートを貼ったり水中ボンドを塗ったります。水漏れ防止の他、表面を滑らかにすることで稚魚や取り網が壁面に当っても傷が付かないようにします。


このように設備の準備も万端にして、次の生産を迎えます。

それでは、次回の更新もお楽しみに!



2017年8月24日木曜日

No132 久しぶりの更新となりました

こんにちは!お久しぶりです!朝晩は少しずつ涼しくなってきましたが、日中はまだまだ暑い日が続いていますね。
久しぶりの更新となりましたが、その間に近況報告のページがリニューアルしました!いかがでしょうか?様式が変わってご不便がある方もいらっしゃるかと思いますが、これからも宜しくお願い致します。
さて、7月上旬には春仔マダイの数読み・出荷が終了致しました。

 

また、カンパチは有償での出荷が始まって2年目となりますが、そちらの生産・出荷も終了致しました。
手のひらに乗せているのは出荷後の稚魚です。




カンパチでも他の魚種と同様、来年度の生産に向けた研究も進めています。
下の写真は、カンパチ稚魚の透明標本を作製しているところです。透明標本とは、筋肉を透明にし、硬骨を赤色に染色(必要に応じて軟骨を青色に染色)することで、骨格を詳細に観察することができる標本です。

 
 
カンパチはマダイやシマアジに比べると成長速度がとても早く、あっという間に形が変わっていきます。そこで、いつどのように骨格が変わっていくのかを調べたいのですが、とくに小さい稚魚の場合は、捌いてしまうと正確に観察することができません。そのため、このような標本を作製することで、ごく小さい時期でも観察することができます。

このようにして得られた知見などをもとに、飼育技術の改良を進めていきます。

それでは、次回の更新もお楽しみに!

 

2017年5月19日金曜日

No131 マダイ親魚の雌雄判別、春仔マダイの選別

こんにちは!
久しぶりの更新となった今回は、マダイ親魚の雌雄判別と、春仔マダイの選別についてお伝えします!

弊社では、採卵用の親魚候補である集団を浦ノ内湾にて養成しており、毎年4月の中旬頃には全ての個体の雌雄を確認します。この時期に雌雄を確認するのは、マダイの産卵期に当たるため、判別がしやすいからです。


写真のように細いチューブを生殖腺の穴から通し、卵または精子を採取することで判別しています。また、同時にマダイの体色や体型などの形質を確認し、写真も撮影することで各個体のデータを取ります。年度によって尾数は異なるものの、数百~千尾以上の個体の雌雄判別を行います。
そして、DNAデータと合わせて個体ごとの評価を行い、次の生産に向けて選抜していきます。

また、浦ノ内養魚場では、春仔マダイの選別が始まっています。

 
 
稚魚が7cm程度にまで成長すると、小割の中の稚魚を4段階にサイズ選別します。サイズを分けて飼育することで、その後のバラつきが抑えられるほか、稚魚のストレス軽減にもつながります。

まもなく、春仔マダイの数読みと出荷も始まります!
それでは、次回の更新もお楽しみに!



2017年4月25日火曜日

No130 春仔マダイの様子

こんにちは!
今回は、これまでに引き続き春仔マダイの様子についてお伝えします!

写真は、孵化後34日目のマダイの稚魚です。

この頃の稚魚には、配合飼料と呼ばれる人工の餌を給餌します。写真は、弊社オリジナルの自動給餌機です。パソコンで制御しており、設定した時間に合わせてベルトコンベアが稼働することで、配合飼料を稚魚に給餌します。

この後出荷まで、稚魚の成長に応じたサイズの配合飼料を給餌し、育てていきます。

また、浦ノ内養魚場では、春仔マダイの沖出しも進んでいます。
会社前の桟橋には、その日に沖出する稚魚を収容するための小割が並んでいます。

 


小割に収容した後は、飼育管理者の方達に協力していただきながら、稚魚の飼育をしていきます。

それでは、次回の更新もお楽しみに!



2017年3月22日水曜日

No129 春仔マダイの様子、インターンシップ 2

こんにちは!今回は、前回に引き続き、春仔マダイの池入れ後の様子と、インターンシップについてお伝えします!

写真は、孵化後19日目のマダイの稚魚です。

この頃の稚魚は、前回ご紹介した仔魚に比べると遊泳も活発になっており、より大きなサイズの餌を食べることができます。弊社では、ワムシの次にブラインシュリンプ(アルテミア)と呼ばれる動物プランクトンを給餌しています。

孵化水槽で耐久卵から幼生を孵化させ、稚魚の日齢に応じて、孵化直後の小さな幼生を直接与えたり、成長させて栄養強化を行ってから与えたりします。写真奥は孵化前の卵、手前は幼生です。
 

栄養満点のブラインシュリンプを摂餌することで、さらに元気で活力のある稚魚に育っていきます!

次に、3月中旬にもインターンシップを行いましたので、その様子をお伝えします。
313日には高知大学および大学院から2名、314日には高知大学から1名の計3名が参加してくれました!
前回同様に、親魚への餌やりや仔魚の観察などを一緒に行いました。
 

初めての作業で戸惑うこともあったと思いますが、興味を持って一生懸命取り組んでくれました。
お越しくださった学生の皆様、ありがとうございました!

それでは、次回の更新もお楽しみに!




2017年3月9日木曜日

No128 春仔マダイの様子、インターンシップ

こんにちは!だんだんと暖かい日が多くなり、春らしくなってきました。
今回は、春仔マダイの池入れ後の様子と、インターンシップについてお伝えします!

浦ノ内養魚場では卵の池入れが進んでおり、様々な日齢の仔稚魚の飼育を行っています。
写真は、孵化後5日目のマダイ仔魚です。

この頃の仔魚はまだとても小さく、ちょっとした環境の変化によっても歩留まりが大きく左右されます。餌には、小さなサイズのS型ワムシと呼ばれる動物プランクトンを与えます。

ワムシの安定的な培養は、種苗生産において大変重要です。ワムシの状態が悪ければ十分な量を仔稚魚に供給できなくなるため、そうしたことがないように日々しっかりと管理します。

魚に必要な栄養を十分に与えたワムシを供給することが、健康的で活力のある稚魚づくりの第一歩となります!

次に、今年もインターンシップを行いましたので、その様子をお伝えします。
224日に高知工科大学から2名・高知大学から1名、227日には福山大学から3名、33日には水産大学校から2名・高知大学から1名の計9名が参加してくれました!
 
研究室作業及び、水槽で飼育している仔稚魚の観察や餌やり、また水槽の掃除などを一緒に行いました。




1日の終わりには、「楽しかった」「興味を深めることができた」などの意見が聞かれました。
この体験をぜひ就職活動にも生かしていただけたらと思います。
お越しくださった学生の皆様、ありがとうございました!

それでは、次回の更新もお楽しみに!