2015年12月20日日曜日

No113 がんばれ高知!!eco応援団にて弊社の取り組みが紹介されました

126()放送の「がんばれ高知!!eco応援団」にて、底質改良剤を散布する取り組みが紹介されました。

下記からもご覧になれます。






2015年12月8日火曜日

No112 秋仔マダイの沖出しが始まりました

1128日より浦ノ内養漁場にて秋仔マダイの沖出しが始まりました。

マダイは孵化してから約45日間、全長が40mm前後になるまでを陸上の稚魚水槽で飼育し、その後出荷までの約2ヶ月間を海上の生簀の中で飼育します。今回は、稚魚水槽から海上生簀へ魚を移動するために行う「沖出し作業」についてお伝えします!

まずは水槽に採り網を入れて稚魚を集めます。一度にたくさん入りすぎると稚魚が傷んでしまうため、何回かに分けて作業をします。
 

船と水槽を繋いだホースで、サイフォンの原理を用いて稚魚を吸い出します。

 
吸い出している最中に魚が弱ったり死んだりしないように、細心の注意を払いながら作業をします。

 
こうして魚を積み終えた船は、この時期水温が高く秋仔マダイやシマアジの飼育に適している柏島漁場へ向かって出発し、約8時間の航海を経て柏島の海上生簀へと収容されます。

この後、約2ヶ月後の出荷に向けて海上生産社員が責任を持って飼育管理を行っていきます。

それでは、次回の更新もお楽しみに!

2015年11月2日月曜日

No111 底質改良剤の散布

1023日に浦ノ内漁場にて底質改良剤の散布を行いました。

底質改良剤の主成分は貝化石で、硫化水素やアンモニアの吸着および脱臭をする機能があります。これを散布することで養殖漁場の底質改善、水質改善、pH調整を図ります。

 

浦ノ内湾内の養殖業者や釣筏経営の方々には無償で配布し、それぞれの漁場に散布していただきました。

 
また、私たちが使用している漁場にも社員総出で散布したほか、別の日には柏島および古満目漁場にも散布する予定です。

普段、生産活動を行う中で少なからず負荷をかけている漁場ですが、こうした取り組みにより自然環境を維持していきたいと考えています。それにより、浦ノ内湾等の漁場が豊かな海であり続けるよう、また種苗生産や養殖業等の生産活動も持続的に行えるように、今後も継続していきたいと思います!

では、次回の更新もお楽しみに!



2015年10月26日月曜日

No110 秋仔マダイの池入れ開始

今回は、秋仔マダイの池入れの様子をお伝えします。

通常、自然界ではマダイは春頃に産卵します。この為、私達が秋にマダイの稚魚を生産するためには、陸上の親魚飼育棟で日照と水温を調整し、親魚に春がきた!と錯覚させる必要があります。そのようにして秋の採卵も可能にしています。

 
池入れ予定日当日、まずは少量の卵をサンプリングして観察を行います。卵質を細かくチェックし、良い卵であると判断できれば池入れに向けた採卵を行います。

 
採卵した卵のうち、特に良質な卵だけを分離し、稚魚水槽へ収容します。ハンドリングによる卵への負担を軽減するため、慎重に、かつ手早く行います。

 
今はまだ5mmにも満たない孵化後5日目のマダイの仔魚です。
これからワムシやブラインシュリンプ、そして配合飼料等を摂餌しながらどんどん大きくなっていきます。

それでは、次回の更新もお楽しみに!
 
 

2015年10月20日火曜日

No109 魚供養祭

久しぶりの更新です!

夏季の期間中は、場内設備や機材のメンテナンス等を行い、次の生産に向けて準備を進めてきました。
そして、104日には浦ノ内養魚場において魚供養祭を執り行いました。


魚供養祭は毎年10月に執り行っており、生産過程の中で取り除いたり斃死したりした魚たちを供養します。そして、次の生産でも安定的に良い品質の稚魚を作れるよう、また社員も怪我や事故がなく業務に取り組めるようにと祈願します。

次回は、秋仔マダイの生産が始まりましたので、その様子をお伝えします!

 

2015年7月28日火曜日

No108 クロダイ稚魚の放流

前回のブログでお伝えしたクロダイ稚魚は、その後順調に成長し、無事放流の日を迎えました!

浦ノ内湾や須崎港で放流したほか、20日(海の日)には、弘化台にて毎年恒例の放流イベントを行いました!今回はそのときの様子をお伝えします。

当日は朝から小雨が降ったり止んだりで、時々どしゃ降りの雨にも見舞われ、無事開催できるか心配していましたが、イベント中はなんとか持ちこたえてくれました!

 
みんな夢中になって稚魚をすくっています!



「大きくなってね~♪」



小さな稚魚と触れ合うことで、たくさんの発見があったのではないかと思います^^
楽しんでもらうことができて、本当に良かったです!

では、次回の更新もお楽しみに!
 

2015年7月10日金曜日

No107 クロダイ稚魚の様子

春仔マダイについて、無事全ての数読みと出荷を終了しました。
今回は、放流用として飼育中のクロダイ稚魚の様子についてお伝えします。

420日に池入れしたクロダイは順調に成長し、68日に浦ノ内漁場へ沖出しを行いました。
現在は孵化後80日目になっています。


クロダイ稚魚です。全長は56cm程度です。

稚魚は浦ノ内や須崎の湾内などで放流するほか、海の日である今月20日には、毎年恒例の放流イベントを弘化台にて行います。

昨年のイベントの様子はこちらから。
http://www.yamasakigiken.co.jp/blog_staff/cat10/

今年も参加者の皆さまに楽しんでいただけるよう、元気で健康な稚魚に育てていきます!

では、次回の更新もお楽しみに!
 
 

2015年6月18日木曜日

No106 春仔マダイの数読みの様子

今回も春仔マダイの数読みの様子についてお伝えします!

 
小割に取り網を入れて稚魚を集めたところです。稚魚を傷つけないように気を付けます。
 

作業をする小割ごとに20尾程度を無作為に選び出し、魚体重と全長を計測します。
 

 
 
レーンで形態異常の稚魚を除外している様子です。通常1つのレーンを3人で担当します。
自動カウンターで尾数をとりながら、随時出荷用の小割へと収容します。

 
 
出荷待ちの小割や数読みの終わった小割は、船で押しながら目的の場所に移動します。
翌日以降の出荷分については餌やりを行います。そして、活魚船や水槽車に積み込んでお客様の元に出荷します。

最近では赤潮の発生も見られ、思うように作業が進まずもどかしい気持ちもありますが、稚魚の健康状態や扱い方に細心の注意を払いながら、引き続き気を緩めることなく頑張っていきます!

それでは、次回の更新もお楽しみに!
 

2015年6月3日水曜日

No105 研究室作業の紹介

今回は研究室の作業を紹介します!

研究室では主に、DNA解析を用いた親魚の選抜や、魚の病気を調べる魚病診断などを行っています。

DNA解析の流れは、まず、稚魚や親魚の魚体の一部をサンプリングし、そこからDNAを抽出します。次に、得られたDNAの任意の部分をPCRと呼ばれる方法で増幅します。それを電気泳動にかけることで遺伝情報を得ます。

 

PCR準備として、DNAと試薬を調整しているところです。


 
PCRには、サーマルサイクラーと呼ばれるDNAを増幅させる機械を用います。


電気泳動には、シーケンサーと呼ばれる機械を用います。

得られた遺伝情報を用いて、遺伝的にも見た目にも優れた親魚を選抜することができるほか、稚魚の遺伝的多様性を調査したり、形態異常と遺伝の関わりを調査したりすることができます。

お客様に満足していただける種苗を提供するために、こうした研究面にもさらに力を入れていきたいと思っています。

それでは、次回の更新もお楽しみに!

2015年5月19日火曜日

No104 春仔マダイの数読み開始

517日より浦ノ内漁場で春仔マダイの数読みが始まりましたので、今回はその様子をお伝えします!


まずは、小割に取り網を入れて稚魚を集め、ポンプで吸い上げます。


ホースの先には複数のレーンに分配できる機械が取り付けられており、稚魚たちはベルトコンベア上に運ばれていきます。ここでは、複数の人の目で最終チェックを行い、変形(形態異常)やサイズの小さい個体を取り除いています。   
品質基準の一例→http://www.ii-yfish.jp/product/quality.html



ベルトコンベアの先にはカウンターが取り付けられており、これによってお客様の注文尾数に合わせることができます。この数読み作業が私たちの集大成です。変形を見逃すとそのままお客様の元へ出荷されてしまいますので、皆真剣に稚魚たちと向き合っています!

これから約1ヶ月間このように数読みを進めていき、順次お客様の元へ出荷していきます。梅雨時期に入ってきたら病気の発生も心配ですね。小さな変化に気付ける目と迅速な対応を心掛けて、最良の状態でお客様の元へ出荷できるよう皆で頑張っていきます!

それでは、次回の更新もお楽しみに!
 
 
 

2015年4月21日火曜日

No103 親魚の雌雄判別と形質確認

先日、浦ノ内の沖小割で養成中のマダイ親魚の雌雄判別と形質確認を行いました。今回は、その作業の様子についてお伝えします!
 
マダイの親魚候補群は、稚魚期に出荷した養殖業者の方から買い戻ししており、産卵期を迎える春に雌雄判別と形質の確認を行っています。
 
 
 
親魚を1尾ずつ網ですくって、船上の湿らせたスポンジの上に乗せます。
 
 
腹部を手で押して精子が出れば雄、生殖孔にチューブを挿入し卵が採取できれば雌と判定しています。また、同時に形質(体形や体色など)も確認します。小割の上から見れば違いは分かりませんが、スポンジ上に上げて見ると個体ごとに違っています。より形質の良い親魚を生産に使用するために、1尾ずつ複数人で評価をします。
 
 
さらに、写真撮影も行い、DNA解析結果を含めたあらゆるデータを参考に、最良と思われる親魚を選び出せるよう努めています。
 
それでは、次回の更新もお楽しみに! 
 

2015年4月7日火曜日

No102 春仔マダイの沖出し開始

前回は春仔マダイの水槽内の様子をお伝えしましたが、そのマダイの浦ノ内漁場への沖出しが46日から始まりました。今回はその様子についてお伝えします!

現在、浦ノ内漁場の中層水温は17℃台を推移しており、稚魚たちが成長しやすい水温となってきました!

沖出しするマダイ稚魚です! 前回お伝えしたときよりもさらに大きくなり、全長は平均40mm近くになっています。


 
沖出しする際には、水槽内の稚魚を取り網で数回に分けて集めるのですが、一回に取る量が多かったり少なかったりすると小割に入る尾数も変わってくるほか、多い場合には稚魚へのストレスにもなります。このため、できるだけ正確に分割できるよう努めています!



 
会社前の桟橋付近には、これから飼育管理をしていただく方の小割が並んでいます!
水槽からホースを通って出てくる稚魚はこれらの小割に入ります。




これから順次沖出しを進めていき、5月上旬には全てのマダイ稚魚が海上の小割に移ります。
小割に沖出しした後も引き続きしっかりと管理し、大きく元気な稚魚に育てていきたいと思います!

それでは、次回の更新もお楽しみに!